脳の仕組みに基づいた学習とは?

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脳の仕組みに基づいた学習とは?

さて、先ほどは日本の教育システムの不合理性などについて紹介してきましたが、実際にどのような教育が今、脳の仕組みに基づいた教育、学習だと言われているのでしょうか?

そんな現在の脳科学研究の分野からわかっていること、または理解されていることの中で実際に実用にうつされている物についてこのページでは楽しく紹介していきたいと考えています。

脳のメカニズムと学習強化

基本的にどんな人間も、楽しいと思えることであれば長く続けることが出来るかと思いますが、勉強や、受験、はたまた何か自分がまだ出来ないことに関して、新しく出来るようになりたいと努力していく過程を楽しいと思ってやれない人も数多くいるものだと思います。「そもそも、楽しいってなんだ?」「どうして楽しくならないんだ?」と不思議に思うかも知れませんが、これは行動強化、学習強化という単純な脳の仕組みが関わってきています。

人の幸福という物は基本的に実に単純で、脳においてドーパミンという物質が出ていると人は嬉しかったり楽しかったりという気分になります。実はそのときに脳の中ではドーパミンが出るときに行われていた行動が強化されるようになります。これを学習強化だったり、強化学習だったりと言います。たとえば、焼き肉好きの人が焼き肉を食べるとドーパミンが出ます。そして、その好きという気持ちが強化されます。これはたぶん太ると思いますが、たとえば、異性にあって、そのときにドーパミンが出てという状況がなんども繰り返されると、もっとその人に会いたくなります。これが恋だったり恋愛だったりの強化学習というわけです。

恋愛と勉強は同じ仕組みだった?

恋愛という物は多くの人の場合、人間の三大欲求の一つに含まれる物ですし、当たり前のようにドーパミンが出ることが多い訳ですが、勉強が出来る。または勉強が好きだという人の頭は、恋愛や食欲などと同じように、勉強に対してある種のドーパミンが出るように条件付けと強化学習がおこなわれており、これはある意味では効率よく学習するためには欠かせない要素となっているのです。

これによって、ある種その事柄が好きになる、嫌いになるということや、学習速度に差が出るという事が引き起こってきたりするという事です。たとえば、単純な話しですが、英語の問題を解くとドーパミンが出るようになっていけば、ドンドンと英語の問題を解くことに強化されていき、結果としてもっと英語の問題を解いて、ドーパミンが出て、強化されるというサイクルが早く回っていくことになります。

しかし、多くの苦手を感じる人のほとんどは、この最初の強化サイクルの1週目2週目あたりで止まってしまい、上手いことドーパミン回路が作られるようになっていないということなのです。もしくはただ単純に強化学習のサイクルが回っていないという人もいたりします。特に人間のほとんどは物事に得意や不得意といった物が本来はあまりないのですが、この強化学習のシステムやサイクルが回って言っていないことによって苦手としている場合もかなりの頻度あったりするのです。

つまり風車を回せ

そうです。つまり、どうにかしてこの最初の二、三回を回してドーパミン回路が出来れば、もはやなにもしなくてもぐんぐん突き進んでいくという事になるという訳です。ちなみにこのドーパミンが沢山出るのは、人から褒められている時や、自分自身が楽しいと感じている時です。ただ、一つ問題があって、このドーパミンという物がそもそも出ない体質になっていたり、ドーパミンを出すために必要な栄養素をとっていないと、このドーパミンがそもそも出ず、限りなく鬱に近い状況になってしまいます。いわば、何をやっても苦痛、何をやっても楽しくない、人生全てが辛いというのはある意味このドーパミンの受容体か、発生させる為に必要な栄養素が欠乏している、もしくは体内でドーパミンが異様なほど不足しているという事が考えられるかと思います。

意外なことに脳は単純

意外なことに脳は非常に単純で、楽しいだったり、嬉しいって気持ちを持ちながら続けたり、また一区切り達成したらご褒美をという風にやっていくと自然とドーパミンがその事柄だけでも出るようになっていき、後々はそれだけで非常に楽しくやっていくことが出来るようになります。ただ、それはある意味では最低条件があり、つまり、自分が楽しめなくなるほど、序盤は終わりが見えない物で無いことというのが前提となる条件になります。やっても全く達成感が無い。そして嬉しいや楽しいという気持ちそして、達成感を持ちにくい目標を据えたりしてしまうと、ドーパミンが出るような事が無く、上手いこと回っていかない可能性もあるということです。